映画「若草の頃」をご存知ですか?1944年、なんと戦時中に作られていたアメリカのミュージカル映画です。監督はヴィンセント・ミネリ。その後、主演のジュディ・ガーランドと結婚しました(のちに離婚)。ライザ・ミネリのお父さんです。
ミュージカル映画とても好きなのですが、観よう観ようと思いつつそのままにしてしまっていました。今回は、映画「若草の頃」について書いてみます。
印象的だったのは、クリスマス夜の雪だるま(これは映画の絵ではないです)。
映画「Sex and the City」にも出てきた、かわいいミュージカル映画です。
アカデミー賞作品賞に、韓国映画「パラサイト」が選ばれたことが話題となり、そういえば最近全然映画を観ていないことに気づきました。せっかくamazonプライムに登録しているんだから、たくさん映画を観ようと思い至りました。
「若草の頃」の原題は「Meet Me in St. Louis」セントルイスで会いましょう
「若草の頃」は1944年のアメリカ映画です。日本では戦後6年経った1951年に公開されたとのこと。
1903~1904年のセントルイス(ミズーリ州)を舞台に、万国博覧会を楽しみにする中流家庭の様子を描いた映画なのですが・・・。
「中流」が全然中流に見えない!上流の間違いでは?
夫婦と5人の子供(1男4女。5歳から20歳くらい?)、そしておじいちゃんの8人家族。女中さんも1人います。芝生の庭付きのおおきな一戸建て。さすが土地がたくさんあるアメリカです。
そして、家の中にはピアノがあり、大きなオーブン、シャンデリア。ダンスパーティを開催したり、ハロウィンにはケーキやアイスクリームを家族で食べる。
すっごく裕福ではないですか!
アメリカが国力を増している、景気のよい時代だったのでしょうね。お父さんが弁護士という設定ですが、ひとりの稼ぎで子ども5人こんな生活をさせられるのはすごいです。
1903年といえば日本は明治36年。翌年には日露戦争が始まります。この時の日本はどんな暮らしをしていたのだろう。。。
映画の主人公エスター(ジュディ・ガーランド)はこの映画の中では16~7歳くらいの設定でしょうか。ちなみに日本で調べたら、平塚らいてうが1903年に17歳ということでした。
1944年にこんな明るく華やかな映画を作っていたアメリカに、日本はかないませんわ。
もちろんわたしは生まれていないので、イメージで言ってます
年頃の娘は結婚相手探しに忙しい
・・・とはいえ、女性の進出はそこまで進んではいないようで、年頃の娘たちは、よい伴侶にめぐり会えるかがいちばんの関心。きれいに着飾り、少しでもウエストを細く見せて、相手をさりげなく(だいぶわかりやすいですが)誘うことに大変忙しいようでした。またその方法が微笑ましくて可愛らしいです。
子どもたちはハロウィンに力を入れていて、本格的な仮装と勇気ある振る舞いを見せます。末っ子はマーガレット・オブライエンで、映画「若草物語」の可憐なベスしか知らなかったわたしは、そのかわいさに夢中になりました。
主人公エスターは意中の相手がいるのですが、あることがきっかけで彼をボコボコにしてしまうという行動派。次女がお転婆というのはセオリーなのですかね。高慢と偏見といい、若草物語といい・・・。
映画「Sex and the City」で、ルイーズ(ジェニファー・ハドソン)がキャリー(サラ・ジェシカ・パーカー)にプレゼントした映画がこの「若草の頃」
2008年の大ヒット映画「Sex and the City」で、この映画がちょこっと出てきます。セントルイス出身のルイーズ(ジェニファー・ハドソン)が、クリスマスプレゼントにキャリー(サラ・ジェシカ・パーカー)に渡したDVDがこの映画でした。
パッと映る映画のタイトルと字幕が合ってないなぁと思いました。ちょっとだけ映画を観ているシーンも出てきます。
最初はみるのも恥ずかしいと思っていたこのシリーズですが、しばらくすると大笑いするようになってしまった、慣れって怖いです・・・。
定番のクリスマスソングもこの映画から
ミュージカル映画なので、ところどころに歌とダンスが出てくるのですが、そこまで力が入っていない感じがすごくいいです。
ラストを左右する大切なシーンに、エスターが歌う曲が「Have yourself a little Merry Christmas」。誰でも聴いたことがある、超・定番のクリスマスソングです。調べてみたら、この映画がオリジナルだったのですね。
ぜひおすすめしたいクリスマス映画となりました
自宅で観たこともあり、夫といろいろ話しながら(声援を飛ばしながら)観ることができました。黙って観るのも楽しいですが、わいわい観るのもいいですね。
優しいおじいちゃんへの敬意も、幼い妹の言い分をみんな優しく受け入れる空気も、観てて気持ちがよいのです。お父さんの扱いが、ちょっとかわいそうといえばかわいそうかも・・・。でもそこも笑える演出なのでホッとします。
誰もいやな人が出てこない、安心して見られる映画です。
それにしてもなぜ万博に行くとき、全員白い服だったのか・・・。そこは不思議です。他の映画でも、ピクニックのときよくみんな白い服着てますよね。謎・・・。