結婚してから10年経ちました。おかげさまでお互い健康で、心穏やかに暮らせています。ネコ2匹もかわいいし、家だって超・中古マンションだけど満足してるし、特に生活に不満はありません。
わたし達は2009年の秋に知り合って、2010年の夏、お互いに40歳で結婚しました。
「結婚は勢いとタイミング」だと、うんざりするほど聞かされました。聞いているときは意味わからんな、と思っていたけれど、いざ自分が結婚するとなると大きく頷かずにはいられません。わたし自身も、本当に「勢いとタイミング」だけで結婚することになったのです。
でも、プロポーズは無かったけどね!
プロポーズは無かった!!
無かった!!!
今回は、結婚するのにプロポーズって必要なの?という素朴な疑問について書いていきたいと思います。
結婚にプロポーズは不可欠だと思っていたけれど・・・
プロポーズは女性の憧れ?
結婚するときは、みんな指輪の箱をパカっと開けられて、情熱的な言葉で結婚を申し込まれ、女性は感激して涙を流す・・・、ものかと思っていました。
自分にはなかなか訪れないなぁ、と思っていましたが、本格的に訪れることもなく結婚に至りました。
一般的には、プロポーズは全女性の憧れ!となっていますが実はそうでもないかなと思っています。わたしは、用意した指輪のサイズちがったらどうするんだろ、と心配するタイプです(^_^;)
プロポーズなく、結婚することになった
結婚が決まったとき、わたしはしばらく結婚のことを黙っていました。職場にも友達にも、誰にも言いませんでした。そして、夫がわたしの兄(両親いないので一応身内ってことで)に結婚の挨拶をし、「社会的に今後結婚することが認められると判断される状況」に落ち着くまでひた隠しにしていました。
理由:破談が怖かった・・・!実は、騙されているのかもと恐れていました。社会的に云々の後なら、相手を訴えることもできるから、それまでは黙っておこうと決めていました。
そこを乗り越えて晴れて公にお伝えしたときに、「プロポーズは?」と訊かれて困ったことがあります。正直に「プロポーズはありませんでした」と応えて驚かれました(ちなみに婚約指輪もなし)。
プロポーズ無しで、結婚ってできるの?と、当時まだ結婚していなかった友達に言われたことを覚えています。
できますよー。
大家が憎いから、結婚しよう
当時、わたしは2度目の留学を終えてカナダから戻って1年半くらいでした。都内でひとり暮らしをしながら派遣社員として働いていました。
帰国して、すぐに家を探す必要があり、すっごく急いで探した部屋に住んでいたのです。仲介してくれた不動産会社の人はいい人でしたが、大家さん(住むことになる建物の1階の不動産会社)は感じの悪い人でした。
その土地で長く商売をしていることでは信頼できるのでしょうが、なんか偉そうですべてが上から目線で、わたしは好きになれませんでした。でも急いでいたし、1階にその人が住んでいるわけではなったので、顔を合わせることもなかろうと思い、契約をしました。住み心地はよかったし。
しかしながら、その後も息子さん(不動産屋の跡継ぎなのでしょう)とやり取りをする必要が生じても、その跡継ぎも感じ悪いし何言ってるかよくわからない。とにかくわたしはこの親子が苦手でした。
そんな話を2010年6月に今の夫に笑いながらしていた時にハッとしたのです。
もうすぐ住んで2年になるから、契約更新時期だ。。。家賃一ヶ月分の更新手数料はまるまるあの親子のふところに入るってことだ。。。あんなに感じが悪いのに、許せん・・・・・!!!!
※厳密にいうと、更新手数料は払わない選択もできます(が揉めそう)
「一緒に住む?今の部屋、出ようかな」思わず口から出てしまいました。
なんだかんだ話が進んで結婚することに
その後、勢いにまかせていたら本当に結婚することになりました。一緒に住むなら入籍する、同棲はしない!というわたしのポリシーも大きく影響したことと思います。
無事に、あの感じの悪い大家親子に更新料を支払うこともなく、退去することができました。
わたしの「感じ悪いあいつらに、一銭もお金を渡したくない」というモチベーションだけで結婚することになってしまった夫はどう感じていたのでしょうか。結果オーライなのでしょうか。そういうことにしておきます。
婚約指輪も無し、結納も無し、式も無し、宴も無し、新婚旅行も無し
プロポーズが無かったせいか、婚約指輪もありませんでした。
その後、わたしは亡くなった母の婚約指輪をリフォームして婚約指輪っぽいのを作ってもらいました。
結納も結婚式も、宴も新婚旅行も無し、という静かな結婚生活のスタートでした。婚礼写真を撮って、親戚だけの食事会はしました。
結婚に至るまでの、女性の憧れ「プロポーズ」は、結局最後までありませんでした。
プロポーズがなかったことが結婚生活に及ぼす影響
プロポーズが無くても結婚はできたけれど、かわいそうに夫は生涯にわたりイジられることになりました。
テレビなどでプロポーズのシーンが出てくると「あー、うちってプロポーズなかったねえ、無かったよね?」とわたしに言われます。すると夫はそっぽを向いて小さな声で「けっこんしてください」と棒読みをします。
これが一生くり返されるのです。うっとうしいことこの上ないです。
男性は、結婚するならプロポーズしておいたほうがいいです。女性からのプロポーズで結婚に進んだとしても、男性から一度きちんとしておいたほうがいいです。高価なものは要りません。指輪も食事も要りません。自分も結婚したいということを、結婚前にちゃんと話したほうがいいです。断言します。
でないと、何度も何度も同じことを言われることになります。その度にいちいち返事をしないといけないのですよ。
最近の夫は聞こえないふりをしたり、「忘れちゃったの?」とわたしの記憶の上書きに挑んでくることもあります。このままいくとドラマ「半沢直樹」の大和田常務や伊佐山部長のように、「膝から崩れ落ちて、絶対イヤだけど仕方なく言う」みたいな状況になり兼ねません。それはそれで見てみたいけど
後悔のない結婚を!
それでも、わたしは夫との結婚を一度も後悔したことがありません。
他の人と結婚すればよかったかな、とか、結婚しなければよかったのかも、と思ったことが一度もないのです。
10年経ってそれってすごくない?と先日夫に話したところ、あまりピンと来ていないようでした。もしかしたら、彼は後悔してるのかも・・・まあいいか
実際はプロポーズがなくても結婚できるし、指輪などがなくても不満はありません。うちは誕生日や結婚記念日も、盛大に祝う習慣があまりないのです(食事くらいはしますが、うっかり忘れそうになることも)。
たぶんこのあたりの価値観が似ていたことがよかったのでしょう。プロポーズだって、友達大勢集めてサプライズ!でされるくらいなら無いほうがありがたい(※個人の意見です)。