ちょっとしたきっかけがあり、自分に税理士試験の受験資格があるかどうかを調べてみました。
今回は、税理士試験の受験資格について書きたいと思います。
わたし、税理士試験受けられる?
税理士試験には、受験資格がある
調べるまで知らなかったのですが、税理士試験には受験資格があり、誰でも受けられる試験ではありません。
受験資格の判定は「学識」「資格」「職歴」
受験資格ありと判定されるポイントは、おもに、学識(学歴)と保持資格、そして職歴の3つです。この他に、学歴、職歴等に同等の資格あり、と国税審議会に認められればOKです。海外の大学等で学んだ人等が該当者です。
学識のポイントは、法律学と経済学
学識(学歴)のポイントは、大学、短大、高等専門学校、専修学校等で法律学または経済学を履修しているか、ということ。この範囲は結構広く、専門科目だけではなく、一般教養科目でも該当するとのことです。
この他、司法試験合格者等も、受験資格があります。
資格のポイントは、簿記1級
日本商工会議所主催の簿記検定試験1級合格者は、受験資格があります。その他、会計士補の資格保持者も受験資格があります。
職歴のポイントは他の士業業務と事務経験
弁理士・司法書士・行政書士・社会保険労務士・不動産鑑定士等の業務を通算2年以上従事した人
税理士・弁護士・公認会計士等の業務の補助の事務に通算2年以上従事した人
あとは、法人又は事業を営む個人の会計に関する事務や銀行の貸付業務に関する事務に通算2年以上従事した人
などに受験資格があります。
弁理士・司法書士・行政書士・社会保険労務士・不動産鑑定士等の場合は、業務の補助ではダメで、その業務をしていなくてはいけないようですね。
※上記はあくまで国税庁のウェブサイトからの情報です。変わる可能性がありますので、必ずご確認ください→国税庁ウェブサイト
受験資格がなかった場合は
上記の受験資格がなかった場合、放送大学等で該当課目を履修して資格を得る、簿記1級の資格を取る、該当の職に就き通算2年以上従事する、等で資格を満たす人が多いようです。
合格までにかかる年数
国税庁のウェブサイトによると、
税理士試験は、会計学に属する科目(簿記論及び財務諸表論)の2科目と税法に属する科目(所得税法、法人税法、相続税法、消費税法又は酒税法、国税徴収法、住民税又は事業税、固定資産税)のうち受験者の選択する3科目(所得税法又は法人税法のいずれか1科目は必ず選択しなければなりません。)について行われます。
なお、税理士試験は科目合格制をとっており、受験者は一度に5科目を受験する必要はなく、1科目ずつ受験してもよいことになっています。
合格基準点は各科目とも満点の60パ-セントです。
合格科目が会計学に属する科目2科目及び税法に属する科目3科目の合計5科目に達したとき合格者となります。
~国税庁ウェブサイトより引用~
・・・ということは、1科目ずつ取ったとすればかかるのは最低5年。簿記論と財務諸表論を一緒に取る人が多いようですが、それを一緒に取れたとしても最低4年。
大学院等で一定の科目で学位を取れば試験科目免除という制度もあるようです。でもかかる時間と苦労は同じように感じます。
受験資格がない人にとっては、プラスして2年ほどかかる、というわけですね。結構高いハードルです(^_^;)
すべてストレートで合格するのは前提で書いているので、不合格ならまたプラス1年。合格されている方、本当にすごいです。
学識で受験資格があることが判明
・・・で、わたしがどうだったかというと、受験資格、ありました。恐らくあります。卒業した大学の単位修得証明書を取り寄せてみたところ、3年生のときに一般教養で経済学を履修したようです。これを見るまで完全に忘れていました。
これがダメだったら、簿記1級を取る→その前に2級を取らないとちんぷんかんぷんだろうから簿記2級を取る→結局受験資格を得るまでに2年はかかるだろうから、そこから5年・・・。え、わたし55歳じゃん!!
そんなに長い間、受験勉強に専念できる体力があるだろうか。運よく受かったとしても、仕事になるだろうか。
税理士試験は、受けない
そんなことを考えて、受験を前向きに考えることはやめました。そもそも自分で受けたいと思ったわけではなく、受験してみたらどうだろうか、と言われたことがきっかけなので。
それでも、今まで知らなかった税理士試験について知ることができ、とても興味深いと感じました。平成30年度の税制改正大綱には、税理士試験受験料の値上げの項目がありましたね。国税庁も苦しいのかしら(^_^;)なんて考えてしまいました。